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世界遺産1「ルワンダ虐殺の記憶の場」

世界遺産を巡ろう」、記念すべき第1回はルワンダ共和国初の世界遺産の1つ

ルワンダ虐殺の記憶の場:ニャマタ、ムランビ、ギソジ、ビセセロ」

保有国:ルワンダ共和国 分類:文化遺産 登録基準:(ⅵ) 登録年:2023年 

新しくルワンダ世界遺産保有国に

この世界遺産はつい先月(2023年9月)、サウジアラビア王国の首都リヤドで開かれた第45回世界遺産委員会にて登録された新しい世界遺産の1つであり、この遺産と自然遺産「ニュングウエ国立公園」の2つの登録によってルワンダが新しく世界遺産保有国に加わり、168の国と地域に世界遺産が存在することになった。

ルワンダの大量虐殺

1994年の4月から7月にかけて、ルワンダ全土で推定100万人が犠牲になる大量虐殺が起きた。当時ルワンダではフツ族ツチ族が対立関係にあり、94年4月6日フツ族出身の大統領ハビャリマナ氏の飛行機が何者かによって撃墜された。これを皮切りにツチ族を標的とした虐殺が始まった。ただしフツ族やトワ族の人々も処刑された例も見られる。これはインテラハムウェと呼ばれる武装民兵組織によるもので、多くの市民が虐殺に駆り立てられたのには、メディアによるプロパガンダや、経済不況による失業率増加、土地や食料を巡る対立が原因にあると考えられている。

登録施設

今回世界遺産に登録された4つの記念施設では

大量虐殺で犠牲となった人々が追悼されている。

・ニャマタの丘に建てられたカトリック教会(虐殺現場の1つ)

・ムランビの丘に建てられた専門学校(虐殺現場の一つ)

キガリ市のギソジの丘の記念碑(25万人が埋葬されている)

・ビセセロの丘の記念碑(虐殺勢力に対抗した人々を偲ぶ)

ニャマタの教会

ニャマタの教会:https://whc.unesco.org/ja/list/1586より
負の遺産

負の遺産とは人類が犯した過ちを記憶にとどめ、教訓とする遺産をこと。ただし、負の遺産世界遺産条約によって明確にカテゴライズされているものではない。負の遺産の特徴の1つは、登録基準(ⅵ)が単体で指定されるものが多いこと。10ある登録基準(次の機会で詳しく記事にする)のうち(ⅵ)「顕著な普遍的価値をもつ出来事もしくは生きた伝統、または思想、信仰、芸術的。文学的所産と、直接または実質的関連のあるもの」は他の基準とあわせて用いられるのが望ましいとされている。(ⅵ)単体で登録されている遺産としては、同じく負の遺産である以下のものなどがある。

・広島平和記念碑(原爆ドーム

アウシュビッツ・ビルケナウ:ナチス・ドイツの強制絶滅収容所(1940-1945)

・ゴレ島

参考にさせていただいたサイト

ユネスコ世界遺産センターの公式サイト

 

ルワンダ虐殺の背景が分かりやすくまとめられている

世界遺産を巡ろう」について

世界遺産検定2級を持つ私が、自分の世界遺産についてさらに理解を深めると同時に、多くの人に世界遺産の魅力を伝えることを目的にシリーズ記事化したいと思っている。世界遺産検定についても記事にしていきたい。検定資格を持つと言っても、2級の範囲では世界遺産についてまだまだ知らないことの方が多い上に2級範囲の知識もすべてを完璧には理解できてはいない。今後皆さんと一緒に世界遺産について深く追求していければ幸いである。